恋愛テクニックがバラバラに感じる理由──情報の「段階」を自分で仕分けする難しさ

恋と結婚

以前、自己啓発本について「結局、ノウハウのほとんどはどの段階の話かが9割」という記事を書きました。今回はその話を、もう少し身近な例で掘り下げてみたいと思います。テーマは恋愛テクニックです。

ネットの恋愛テクニックがなぜ矛盾して見えるのか

ネットで恋愛テクニックを調べていると、矛盾しているように見える情報にぶつかることがよくあります。

たとえば「好きバレしない方がいい」というアドバイス。これは知り合ったばかりの頃の話です。一方で「父性が出てる彼氏は彼女に沼ってる」という話は、かなり付き合ってから、関係が深まった段階の話です。どちらも「恋愛がうまくいく人の特徴」として語られますが、前提にしている時期がまったく違います。

この2つを同じ棚に並べて眺めると、まるで矛盾しているように感じます。「好意を隠すべきなのか、出すべきなのか」と迷ってしまう。でも実際は矛盾ではなく、単に話しているフェーズが違うだけなんですよね。

恋愛本と違って、ネットの情報には章立てがない

恋愛本であれば、たいてい章立てがされています。出会ったばかりの章、デートを重ねる章、交際が安定してからの章、というように、時系列に沿って情報が整理されている。だから読者は「今の自分はどの章の話を読んでいるか」を意識せずに済みます。

ところがネットの情報は、章立てなしでバラバラに届きます。SNSのタイムラインや動画のおすすめ欄には、初期段階向けのテクニックと、関係が深まってから向けのテクニックが、何の順番もなく混ざって流れてくる。初心者としては「これは今の自分に当てはまる話なのか」を、自分で判断しなければなりません。

これは自己啓発書にも同じことが言えます。ある本の一節が「初心者向け」なのか「ある程度実践を積んだ人向け」なのか、読者自身が見極める必要がある。順番に並べて教えてくれる本のような親切設計は、ネットの情報にはほとんどありません。

タイミングだけでなく「自分の課題は何か」も自分で選ばないといけない

さらに厄介なのは、タイミングの判断だけでは終わらないという点です。恋愛テクニックがうまく機能しない理由は人によって違います。外見に問題がある人もいれば、コミュニケーションの取り方に課題がある人もいる。経済力が壁になっている人もいます。

ネットのテクニック集は「あなたの課題が何か」までは教えてくれません。目の前に並んだ情報の中から、自分に当てはまるものを取捨選択する判断力が、初心者にはいちばん難しい部分なんだと思います。つまり初心者がぶつかる壁は二重構造になっています。ひとつは「これはどの段階の話か」、もうひとつは「これは自分の課題に関係あるのか」です。この2つを同時に自力で判断しなければならないので、情報を読めば読むほど混乱してしまう。

英会話学習に置き換えるとわかりやすい

この構造は、英会話の学び方にもよく似ています。英会話も学習フェーズによって最適な教材が変わります。文法の基礎が固まっていない段階でシャドーイング教材に手を出しても効果は薄いし、逆にある程度話せるようになった人が基礎文法の教材ばかりやっていても伸び悩みます。

さらに、リスニングが弱いのか、語彙が足りないのか、発音がネックなのか、人によって課題も違う。だから「この教材がいい」という情報だけを鵜呑みにしても、自分のフェーズと課題に合っていなければ遠回りになります。恋愛テクニックも構造はまったく同じで、フェーズと個人の課題という2つの軸を掛け合わせて、自分に合う情報を選び取る必要があるということです。

まとめ

ネット上の恋愛テクニックが矛盾して見えるのは、情報そのものが間違っているからではなく、前提にしているフェーズがバラバラなまま届くからです。加えて、自分の課題が外見なのかコミュニケーションなのか経済力なのかによっても、参考にすべき情報は変わってきます。

初心者のうちは、目の前の情報を鵜呑みにする前に「これはどの段階の話か」「これは自分の課題に関係あるか」の2つを一度立ち止まって考えてみる。それだけで、情報に振り回される感覚はかなり減るはずです。

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