自己啓発は薄っぺらい?社会構造批判より役に立つと私が思う理由

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自己啓発書って、薄っぺらいと思いませんか。自己肯定感、ポジティブ思考、行動しよう。どの本を開いても、だいたい同じことが書いてあります。

一方で、社会構造を批判する言葉は賢く見えます。貧困は自己責任じゃない。病気は本人のせいじゃない。教育格差は再生産される。——どれも、一理あります。私も嘘だとは思いません。

でも、この記事で伝えたいのはこういうことです。自己啓発は「万人にとっての真理」ではなく、「這い上がりたい人のための道具」です。そして、生まれつきのハンデがある人ほど、この薄っぺらく見える道具が、唯一の砦になるのです。

自己啓発は「成功のための哲学」であって、万人の真理ではない

まず、はっきり整理しておきます。

社会構造の批判は、間違っていません。貧しい家に生まれたのは本人のせいではないし、生まれつきの要因で病気になるのも本人のせいではない。福祉や教育を良くするべきだ、というのも正しい。ただしそれは、政治家が考えることです。

個人ができるのは、自分が幸せになるために何ができるか、だけです。

己啓発が教えているのは、要するにこれだけです。

  • 自己肯定感を保つこと
  • ポジティブに考えること
  • 行動すること
  • 目標から逆算して優先順位をつけること
  • コントロールできないことは気にしないこと
  • ネガティブな感情を否定しなくていいから、それと一緒に希望も持って進み続けること

何冊も読む必要はありません。有名な1冊を、素直に実行するだけでいい。今の時代なら、本すら要らなくて、よくある自己啓発系のYouTubeやインスタで十分です。どれを見ても同じことを言っています。

つまり、知識は誰でも無料で手に入る。差がつくのは「素直に実践するかどうか」だけなのです。

社会構造批判の方が「賢く見える」理由

不幸そうにしている人の中には、こう考える人がいます。自己啓発を信じている人は、流行に踊らされている馬鹿だ。社会の構造に気づいている自分の方が、真実を見ている——。

気持ちは分かります。何かを信じて失敗したら馬鹿に見えるけれど、何も信じずに批評していれば傷つかずに済みますから。

でも、それは深さではありません。賭け金を置いていないだけです。

自己啓発の定番が薄っぺらく聞こえるのは、ある意味で事実です。真理はだいたい単純で、薄っぺらく聞こえるものです。難しいのは理解ではなく実行だから、実行しない人には永遠に薄っぺらく見え続ける、というだけの話なのです。

学校は格差の再生産装置かもしれない。でも——

もっと踏み込んだ話をします。

子どもの勉強の成績は、少し学ぶだけですごく伸びる子もいれば、たくさん頑張る必要のある子も、頑張ってもできない子もいます。生まれつきの差は、確かにあります。教育制度は「努力した結果でしょう」という顔をしながら、実際にはかなりの部分が最初から決まっている。学校が格差の再生産装置になっている面は、否定できないと思います。

でも、ここで問いたいのです。

その構造を批判したところで、あなたは、仕事や結婚のチャンスがある若いうちに、這い上がれますか?

社会構造が改善されるのを待っていたら、若い時代が終わります。もう後戻りできない年齢になってから「社会が悪かった」と言っても、失われた時間は返ってきません。

「頑張ればできる」は嘘。でも、優しい嘘

学校の先生は言うでしょう。「頑張ればできる」って。

嘘です。でも、優しい嘘です。

なぜなら、素直な若いうちに、教科の勉強だけでなく、部活動、委員会、行事ごと、習い事、家事、おしゃれ——色々な分野に全力で取り組むうちに、「これならできる」ということが見つかるかもしれないからです。

向き不向きは、やってみないと分かりません。まず「自分にも何かできることはある」と信じて、そういう眼差しで物事に取り組まないことには、見つかるものも見つからないのです。

私自身、文章を書くこと、イラスト、グラフィックデザイン、戦略をゆっくり考えること。できるのは、そういうことくらいです。疲れやすい体質なので、会社員として優秀にはなれないでしょう。

でも、色々なことに挑戦したから、向いていることが分かった。そして、それを伸ばす努力をしてきました。不貞腐れて何もしなかったら、この「向いていること」には一生出会えなかったと思います。

頑張ればできるは教師が言うと優しい嘘ですが、上司が言うと……。精神論だけで向いていない仕事ができるようになる訳じゃない、その辺を記事にしました。こちらの記事もおすすめです。

ネガティブなままでも、行動し続けていい

誤解してほしくないのは、「ネガティブな感情を持つな」という話ではないことです。

不安も、悔しさも、悲しさも、あっていい。否定しなくていいから、それと一緒に、希望や熱意や勇気も持って、前に進み続ける。それだけでいいのです。

無理やり明るく振る舞う必要はありません。ネガティブなままでも行動し続けた人と、ネガティブだから行動をやめた人。数年後に差がつくのは、感情の明るさではなく、行動の量なのです。

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努力は「報われやすい場所」でする|マインドは土台にすぎない

ここまでマインドの話をしてきましたが、大事な注意があります。自己啓発は努力のマインドの基礎にすぎません。土台を作った先には、たくさんのテクニックがあります。そして、報われにくい場所で努力しても、偉くないのです。

たとえば会社員なら、儲からない業界でどれだけ頑張っても、お金という意味では報われにくい。それなら儲かる業界を調べて転職した方が早いです。

住む場所も同じです。お金をたくさん稼ぐという面だけ見れば、田舎に住むより、東京や大阪市に通勤できるエリアの方が、成功確率は上がりやすい。ネットビジネスなら田舎でもできますが、田舎では周囲の理解がないので、それでも貫く鋼の精神力が必要になります。業界と場所で、努力の報われやすさは最初から違うのです。

フリーランスなら、技術を高めるだけでは足りません。マーケティング、集客、会計についても学ぶ必要があります。そして、好きなことを仕事にするのではなく、需要のあることを仕事にする必要があります。需要のないことで日本一になっても、食べていけない人がたくさんいます。逆に言えば、日本一になれる技術力があるなら、マーケティング次第でお金に変えられるかもしれない。実際には、技術の高さはそこそこでも、商売が分かっているから食べていける、有名じゃなくても商売が上手いから食べていける——そういう人がたくさんいるのです。

会社員が出世したいなら、そのための振る舞いがあります。フリーランスにもあります。でも、振る舞いを変える前に確認すべきことがあります。そもそも、その土俵に将来性はあるのか。続けていたら伸びるのか。まずそこを調べてください。

マインドで走り出す力をつけて、テクニックとリサーチで走る方向を決める。両方揃って、はじめて努力は報われやすくなります。

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私が若い頃に読んだのは、この程度です

「じゃあ何を読めばいいの?」と思った方へ。たくさん読む必要はありません。参考までに、私が若い頃に読んでいたのはこのあたりです。

私自身が高校生くらいに読んでいたのは、『ブッダの幸福論』と、松下幸之助の『若さに贈る』でした。どんな逆境にあっても前向きに頑張ることを、この2冊から教わりました。世間知らずだったから素直に信じられた部分もあると思います。でも、素直に信じて実践したことが、結果として今の私を作っています。

今から読むなら、私が最近読んだ『13歳から分かる! 7つの習慣 自分を変えるレッスン』のようなイラストたっぷりの子ども向け版で十分です。薄っぺらい本ですが、それでいいのです。この記事で書いてきた通り、自己啓発は中身の理解が難しいのではなく、実行が難しいだけなので、有名な本の要約版を1冊、素直に実行すれば足ります。

PR 13歳から分かる! 7つの習慣 自分を変えるレッスン [ 「7つの習慣」編集部 ]

PR ブッダの幸福論 (ちくまプリマー新書) [ アルボムッレ・スマナサーラ ]

PR 若さに贈る (PHPビジネス新書 松下幸之助ライブラリー) [ 松下幸之助 ]

松下幸之助の記事はこちらです。

どうせ失敗するなら、確率の上がる方に賭けませんか

正直に言います。成功哲学を信じて実践しても、成功確率は100%ではありません。

でも、確率は上がります。

逆境から這い上がった人には、運が良かっただけではない共通点があります。その姿勢が、運の良さを引き寄せているのです。——といっても、「叶ったつもりで過ごせば願いが叶う」みたいな引き寄せの法則の話ではありません。私はあれは信じていません。目標から逆算して、できることをやって、成功確率を上げる。効果があるのはそれだけだと思っています。

ただ、真剣に努力している人は、周りが応援してくれる確率が上がります。人は「支援が報われそうな人」を応援するからです。姿勢そのものが、運の入口を広げるのです。これを「運が良くなる」と言い換えてもいいと思います。

だから、最後にこう問いかけたいのです。

どうせネガティブでいたって、失敗するかもしれないのなら、たいして変わらないのでは?

それなら、薄っぺらく見えても、運で決まると思っても、確率の上がる方に賭けてみませんか。

若いうちに素直に信じた人は、勉強ができなくても、向いている仕事を見つけます。貧しい出身でも何とかなったり、病気でも何とかなる人が、実際にいます。私も、その途中にいます。

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